- 2020.09.12
- [2021モデル](エモンダ)Emonda SLR試乗レビュー![ヒルクライム・平地]
こんにちは、店長の東(あずま)です。皆さまはZektor(ゼクター)というクロスバイクをご存知でしょうか?2017年の初登場以来、注目を集める1台なんです。そしてようやく、ゼクターに乗るチャンスが巡ってきました!レビューに移る前に、ゼクターの特徴を確認しましょう!
ゼクターのフレームデザインは伝統的な自転車の形式美が感じられるデザインです。最もその特徴を感じるのはトップチューブ部分です。
ゼクターとFX(青)を重ね合わせてみました
FX/ゼクターをそれぞれ同じくらいのサイズで重ね合わせると、写真のような違いが見えてきます。完全ではないもののトップチューブが水平に近いことが分かります。
ゼクターシリーズはすべてのモデルでディスクブレーキ(油圧駆動)を装備しています。自転車で一般的に使われるゴムでホイールを挟み込むリムブレーキに比べると…
■ブレーキレバーのフィーリングが軽い
■ブレーキの制動力が高く、荷物などを自転車に乗せても普段の制動力と差を感じにくい
■雨天時でも晴天時と制動力に差を感じにくい
というような特徴を備えたクロスバイクといえます。
一般的なクロスバイクはギア比が軽く、最高速度は低く抑えられている傾向があります。一方で、ゼクターにはロードバイク系の高速ギアを用いているため、比較的スピードが出やすく、よりスポーティな走りができるような仕上がりとなっています。
以上、3つのゼクターの特徴がどのように感じられるのか、いよいよ実走レビュースタートです!
関連記事:TREK(トレック)クロスバイク「FX3」の性能は評判どおり?実走レビュー
奥田公園の桜
僕はこのゼクターで速いクロスバイクは実現可能か?という点をテストしたいと思っていました。前にも別のクロスバイクをロードバイクもどきにしたりしてみたものの、結果的にはうまくいかなかったのです。
しかし、フレームデザインからスピーディな走りを意識しているこのクロスバイクなら…そんな期待を込めて海岸線を走ってみました!
ちばサイクル(湘南藤沢店)から腰越漁港まで20分程度で到着
海岸線に出て、ギアを変えながらペダルを踏みこんでいくと確かに同じクロスバイクの「FX」とは違う感覚があります。安定感が先だって感じられるFXに比べると、鋭い反応とグングン加速していく印象です。気づけばあっというまに40km/h近いスピードで走っています。
ロードバイクと比較すると長い時間高速で走り続けることは難しいのですが、これまで乗ってきたクロスバイクよりスポーティな性格が強く出ている自転車だと思いました。
一方で、標準装備のタイヤに700x32cサイズと幅広めのタイヤを使用していることもあり、街中の低速走行でもフラつく事はありませんでした。ここらへんの緩急に対応できる点はクロスバイクとして優秀だと思います。
観光客であふれかえる小町通りの入口
「ディスクブレーキは自転車に必要なのか?」としばしば議論されることもありますが、実際に乗ってみるとやはりその安定したブレーキ力は有効だと思います。
この日、桜の開花情報も入った鎌倉は観光客で大混雑!車道にも車が列をなしていて、ブレーキを多用する場面が多くありました。しかし指一本でブレーキレバーを操作できるほど、レバーフィーリングが軽いので操作が苦になりません。
そして、徒歩だと遠い場所や車だと侵入しにくい路地にもスイスイ入っていけるため、隠れた名店探しや少し離れた静かな寺社巡りには自転車が最適ということも改めて実感しました(笑)
帰り道はすっかり暗くなってしまいました
ゼクターは、フロントギアが普通のクロスバイクに比べて、大きい歯数のものとなっています。なので、スピードが出しやすい一方で変速タイミングが重要なポイントとなります。
ゼクターの後ろギアは9段変速(11-34T)
ゼクターのギアセッティングは速く走れるメリットがある一方で、足への負担は高くなりやすい傾向があります。負担を減らすために、路面の状態に合わせてこまめに変速することをおすすめします。
一見、起伏がないような場所でも上り/下りになっている道路がほとんどです。ちょっとギアが重く感じるなら、まずは軽いギアに変えてみましょう。そこでペダルが回りすぎてしまうようなら元のギアに戻す。といったように変速のタイミングを覚える練習をしてみるのもいいかもしれません。
ゼクターには付属のペダルもあるんですが、僕は今回マウンテンバイク系の踏み面が大きいペダルを装着して試乗しました。このペダルなら高いギア比で漕いだときでもパワーをしっかり伝達できるため、速いスピードを出したい方におすすめです。
今回使用したペダル:SHIMANO(シマノ) PD-MX80
街中の車道を走ることが多いゼクターには、明るいリアライトを装着しましょう!後方の被視認性を確保すると、安全で快適に走行することが出来ます。
今回使用したライト:Bontrager(ボントレガー) Flare R(フレアR)
この日もそうでしたが、今の時期くらいになるとサイクリングで結構な汗をかきます。水分補給を怠ると、ハンガーノックという欠乏症状に陥ったりします。サイクルボトルはペットボトルのようにキャップをひねって開けなくても、簡単に飲み物を出せるので手軽に補給できます。
ゼクターは、クロスバイクの中でも「スポーティな走り」を重視される方にとくにおすすめしたいです!平均速度を早く維持することもできます。もっと軽快さを出したい方は、タイヤサイズやグレードを変更してみるのもいいと思います!
また、ディスクブレーキの性能を持て余してしまうのでは?と感じている方が多くいらっしゃる印象ですが、実際は非常に使いやすいです。ストップ&ゴーの多い街中では、指一本で止まれるレバーフィーリングの軽さがとても快適に感じます。
装備オプションを皆さまご自身の環境に合わせてセッティングすることで快適なサイクルライフを送れるでしょう!
当店店頭で、ゼクター3、ゼクター2の試乗車をご用意しておりますので、ご自身で性能を体感してみてください!
以上、ゼクター3のインプレッションでした!(店長・東)