神奈川県相模原市・藤沢市でクロスバイク/ロードバイク/マウンテンバイクの販売・修理&整備・オーバーホール・カーボン補修・塗装・中古車を取り扱いしております。
  • お問い合わせ
  • サイトマップ
  • English


[TREK]2020モデル新型Domane(ドマーネ)をインプレ![トレック]

IMG_4215

 

トレックのロードバイクで大幅にモデルチェンジが行われた2020年モデルの「ドマーネ」が発表され、注目を集めています。新モデルが出れば気になるのは「実際の乗り心地」だと思います。そこで当店スタッフが「ドマーネSL5」で100㎞のサイクリングで性能を体感!インプレッションを行います!

■目次

■第3世代「ドマーネ」とは?

■海岸線で性能チェック!(平地サイクリング)
 ・700x32C幅広タイヤはアリ?ナシ?

■箱根旧道で性能チェック!(ヒルクライム)
 ・登りで重量はどう感じる?

 

第3世代となり大きく変化をとげた「新型ドマーネ」

Trek_Domane_June19_RAW_186_mr

「快適性」最高クラスと評されるモデルが進化

ドマーネはヨーロッパの石畳に代表される荒れた路面を走破するために開発された「ISO SPEED」と呼ばれる衝撃吸収システムを搭載した新世代のロードバイクとして2012年に登場しました。

2016年にはISO SPEEDの衝撃吸収量を調整できる仕組みをもった第2世代が登場し、走りも一段と上質なものへと変貌しました。

そして2020モデルとして第3世代モデルとして新型ドマーネが発表されました。その特徴を簡単にご紹介したいと思います。

■アップグレードポイント

1.フレームの全面刷新
  ・ISO SPEED機構の大幅な変更による快適性向上
  ・ハーフエアロ&ケーブルインテグレーテッド(ほぼ完全な内装化)

2.対応タイヤサイズの変更
  ・700x38cタイヤでも余裕のあるクリアランス
  ・未舗装路にも対応できるタイヤマネージメント

3.ダウンチューブストレージの追加

今回のテストライドでは、この変更点をチェックしながら乗車しました!

 

海岸線で性能チェック!(平地巡航・加速性能)

IMG_4212

 

幅広タイヤは加速性能や巡航性能にどう影響する?

箱根までのアプローチは35㎞に及ぶ平坦なコースが続く海岸線を走りました。そこでチェックしたかったのが「ドマーネの幅広タイヤで速く走れるのか?」という点についてです。

今回試乗に使用したドマーネSL5には「700x32c」のタイヤが装着されています。これはクロスバイクなどに使われることの多い幅が広いタイヤですよね。通常、ロードバイクは「タイヤ幅が狭く、路面からの接地抵抗を減らし、高い巡航スピードが得られる」という特徴紹介を受けるほど、象徴的な部分が変更されているので非常に気になります…。

 

乗り出しから「走行抵抗」は感じない!

走り出してから感じたのはクロスバイクとは全然違うということ!当たり前なのですが、タイヤサイズだけでロードバイクとクロスバイクの性能が決まっているわけではないので、巡航スピードはドマーネのほうが明らかに早いです。

タイヤサイズが広いと一般的に「低速からの加速性能が悪く」感じます。タイヤが重くホイール外周部に慣性力が働くため初動にパワーが必要になるためです。

しかし、ドマーネに乗っていてその点はあまり感じませんでした。ローギア34Tを備えるワイドギアなので初動はローギアに入れてペダルを回転させるイメージで加速していくといい具合です。

高速域の加速性能も問題なし!

低速~中速域の加速は問題ありませんでしたが、高速域への加速性能はどうでしょうか?35km/h前後で巡航しているところからさらに1段階スピードアップしていきます。最終的には50km/h程度まで加速していきましたが、難なく到達したことが驚きでした!

さすがに、ある程度時間が経過してくると重いホイールを回しているような感覚が出てきて、僕のパワーではそこまで長く高速巡行できなかったのですが、それでもクロスバイクでは中々出せない速度まで到達できました。

巡航性能もほかのロードバイクにひけを取らない

一度加速したスピードを維持する「巡航性」についても、大きな問題は感じませんでした。30~35km/h前後を意識して走ってみましたが、同行したスタッフに遅れをとることもなく、スピードをキープできています。この部分については、今年ディスクモデルで試乗した「Emonda SL(エモンダSL)」の時と比較しても、ドマーネのほうが気持ちよく巡航できたイメージがあります。

 

■力強い走りはBB変更が功を奏しているかも?

ドマーネの平地での走行性能には意外にも高いポテンシャルがあると実感したのですが、理由についても少々考察してみました。トレックのカーボンロードには従来から「BB90」といわれるカーボンシェルにベアリングを圧入する方式がとられてきていました。ドマーネでは「T47」という方式に変更されました。

T47はねじ切り式の構造上のメリットを取りながら「BB90」と1mm程度しか変わらないワイドなBBシェル幅を確保でき、クランク軸に伝わったパワーをしっかりと受け止める構造になっています。

今後は、BB90→T47への変更がほかのトレック製ロードバイクにもみられるかもしれません。

 

箱根旧道で性能チェック!(ヒルクライム)

IMG_4215

 

車重9kgオーバーの車体で箱根旧道は走り切れるか?

平地では中々優秀な一面を見せてくれたドマーネSL5ですが、登り坂ではどのように感じるでしょうか?

今回は名所・箱根旧道でその実力をチェックしてきました。箱根湯本から駆け上がっていくと車重はしっかりと感じます(笑)

過去にテストしたエモンダSLや普段のMadone9と比較しても1.5kg程度重いため、ペダリングは少々重いです。

700x32cともなるとタイヤ重量も増えるため、上り坂では大きな力を必要とするようになります。

 

ローギアを活かした走り方で対処可能!

しかし、ローギアが充実しているため「高ケイデンス」を意識した走り方なら急こう配でも上っていける印象。

ケイデンスを10回転くらいあげられるくらいのギア位置にして、クルクル回して登るイメージで、重量を克服可能です!マウンテンバイクを走らせる感覚がわかっているかたなら、ドマーネもきっとうまく乗りこなせると思います(笑) 

速さを求めるかたは、従来通りタイヤ・ホイールの軽量化など機材アップグレードの方向で検討してみてもいいかもしれません。

 

下りはディスクブレーキの真価を発揮!

ヒルクライムで登ったあとは下りが必ず出てきますよね。そんなときのドマーネについてもインプレします。

実はこの日、下り始めから雨がしとしとを降ってきてしまって路面がかなりウェットな状態になっておりました。

降り始めというのはたちが悪く、路面からホコリなどが浮いてきて、かなり滑りやすい状況です。ですが、ドマーネをはじめとした最近の「ディスクロード」ならこういったシーンでも安定してライディングできるのを実感しました。

ただし、タイヤのグリップは新車の状態だと少々悪い(いわゆる一皮むけていない状態)ので、本当の性能限界を感じることはできなかったものの、リムブレーキに乗車した同行スタッフより安定して下ってこれたのは一つの発見でした。

 

まとめ

IMG_4219

 

第3世代のドマーネSL5に乗った印象は以下の通りでした!

■平地

1.太いタイヤなのによく走り、加速していく印象
2.路面からの衝撃は大幅に緩和されてストレスフリーな乗り心地がGood!

■登り

1.車重が増えた分、重さを感じやすくはなっている。
2.ローギアを多用する「高ケイデンスクライム」なら急こう配も克服できる!

■下り

1.ディスクロードは悪天候下の峠道では安定性がリムブレーキに比べて、抜群に良い。

 

以上です!ハイクラスの「Domane SLR」との違いなども試してみる予定ですので、レビュー記事の続報をお楽しみに!(店長・東)