Domane SLRの実力を宮が瀬ダムまでの104kmで試してみました!
デビュー直後から店頭で試乗車として用意していたDomane SLR。前回(
Emonda ALRの試乗レビュー)が好評だったこともありましたので、藤沢店店長の東(あずま)がDomane SLRに乗車してみました。
■試乗車の仕様
ベース車両:Domane SLR 6(フレームサイズ52cm)
ホイール:Paradigm Comp(700x28cタイヤ装備) → Paradigm Elite(700x23cタイヤ装備)
コンポーネント:ULTEGRA 6800シリーズ
ISO SPEED設定値:往路→減衰力小 復路:減衰力大
ホイールは、これまた最近登場したParadigm Eliteの実力を試してみたかったので完成車のホイールから差し替えてセッティングしました。この変更で車体重量は7.41kgから7.16kgへシェイプアップ!
■試走コース
こんな感じのコースで、平坦と登り両方を感じることが出来るルートにしました。ちなみにこのルート、見ての通り、ほぼ一本道で宮が瀬湖に至るルートなんです。これまで作ってきたルートは渋滞の影響を受けたりと、走りにくいルートだったんですが…これはどうでしょうか?そんなことも気にしながら走ってみたいと思います。
往路:平地&追い風で巡航スピードを上げてみる。
まずは海岸線に出て、平地を楽しみつつも往路ということで少し速い巡航速度で流してみます。(出発直後、サイクルコンピュータの電源が切れ、実際どれぐらいで走ったか分からず…スミマセン)
新型ISO SPEEDの設定はこの時点で減衰力を小さく設定し、Domaneの素直な反応を見ます。
この時点で既にMadoneをはじめとした他車種に比べると凹凸に対する反応はマイルドですね。後部のISO SPEEDの動作量は減っているものの、Front ISO Speedが有効に効いているのかな?という印象を受けました。
45分で伊勢原市との境に到着。良いペースです。そしてこの61号線はほどよい道幅が確保されていて、なかなか走りやすいですね!大きなロードサイド店舗もなく、左折車に悩まされる機会も少ないです。写真は途中で見つけたオールドテイストなフードスタンド(?)です(笑)
出発1時間15分で七沢の手前にやってきました。左手には大山も見えてきました。ここまでは平坦なコースでしたが、追い風という事もあり、ロスをまったく感じることなく走って来れました。そしてDomane SLRは現行モデルに比べても「ハンドリングの応答性」が素直になったと思います。個人的には現行モデルのフォーク形状からか、ハンドリングがルーズでコーナリングのラインを通るのに、苦戦する事もしばしばありました。ですがDomane SLRではその部分が大分良くなったような…他車種から乗り換えても素直に乗りこなせる感覚がありました。けどまだフワフワしていてシビアなラインは取れてません。
ここらへんからは田舎道になってきて、景観がのどかになってきましたね~。春の陽気を浴びつつ平地区間にお別れして、登りに入っていきます。
Paradigm Eliteは乗り心地が良い?
Domane SLR6に搭載されているホイールParadigm Compの上位モデルにあたるParadigm Eliteを装着してみましたが、Domane SLRとの相性は間違いなく良いです!700x23cタイヤに、フロント:85psi リア:100psiの空気圧をセッティングしてみたんですが、ゴツゴツとした衝撃は少なく、むしろフワッとしたような感触。それでいて路面の情報は伝わってくる。という印象でした。
途中で乗車イメージを撮ろうとしたのですが、インターバルの間隔と被写体である僕のタイミングが合わず、これ以外使える写真が無かったです(笑)
往路:登坂にDomane SLRで挑む!
いよいよ宮が瀬ダムへの最終ポイント土山峠に入ってきました。程よい斜度で、レビューには向いていると思います。まず感じたのは「上ハンドルに握り心地のよさ」ISO Coreハンドルはクライマーにもオススメしたいですね。わざと道が荒れているラインを取ったりしてみましたが、そのノイズを受けてもハンドルが暴れることが少なく、安定したライディングポジションを維持する事ができました。そして上ハンドルはやはりクラシカルなラウンド形状のほうが握りやすい!(笑)Madone9のエアロハンドルにも大分慣れてきたんですが、ラウンドハンドルのよさを改めて感じました。
宮が瀬ダムは新緑の季節!ここは秋になると紅葉も綺麗です。楓の木は新緑の時期もオススメ!
そして、宮が瀬ダムと平塚では気温差4度もありました。半そで半パンでは少し肌寒かったです。
復路:下り坂は○○を変えるとより走りやすい!
宮が瀬湖周回ではアップダウンをテストする事ができます。勾配が10%を超える区間もちらほらと出てくるんですが、特別重さを感じさせないのが良かったです。今度はEmonda SLRのような超軽量バイクで同じように走ってみるとどうなるのか気になるところです。しかし、一点だけ気になるところが…この時点で下り坂を下っていくとラインが取りづらい!なんとも言えない走りにくさを覚えたのでコンビニ休憩中にあることを試してみました。
復路:ISO Speed スライダーの設定を変更してみた
先ほどの「ある事」とは後部のISO Speedの設定変更です。往路は登りだからと動作量を減らすセッティングにしていましたが、思い切って、減衰力を最大に変更します。
変更方法は簡単です。まず、携帯工具の4mmアーレンキーでボトルケージを固定しているボルトの内、上側のボルト(サイズによっては下側になっているものもあるようですが)を少し緩めます。完全に抜き取る必要はありません。
次は、ISO SPEEDの溝に入っているスライダー(黒いパーツ)の位置をずらします。このようにサドルに近い状態が、減衰力:小の状態。
これを手でススッとずらしてあげます。この位置で減衰力は最大になります。その後はボトルケージを固定する要領でボルトを再固定してやれば設定完了!ものの30秒で終了します。
その後、再びダウンヒルしてみましたが…いいです!さっきまでハンドルを外に向けてやらないと怖かった感じがなくなり、スムーズにライン取りできるようになりました!登坂時は若干、先ほどのセッティングのほうが良いかな?と感じる程度の差はありましたが、それでも大差ないように感じます。ここらへんはライダーの好みも出てくるでしょうね~。この調整機構は使い方をマスターしてしまうと、自分のバイク特性を1台で変化させてしまうことの出来る強力なシステムじゃないか?!と改めて感心しました!
ライドを終えて感じた事
復路:平地は風も5m/sを超えるような向かい風に見舞われました。しかし、帰ってきてみるとこの104kmの道程を休憩時間・信号停止時間込みで5時間8分で完走。普段6時間くらいを目安にサイクリングしている僕がこのタイムで帰ってくるのは予想外でした。
更に驚いたのは、「疲労が残りづらい」というDomaneの特徴を体感出来たこと。往路はペースを上げたり、登坂でも追い込んでみたりしたのですが、その後はぐったりする事もなく午後の予定を淡々とこなせる程度に余力があるではないですか!うーん、恐るべしですね。路面から伝わる衝撃がいかにライダーの体力を奪っているのか。という点を考えさせられます。
というわけで、Domane SLRを実際に乗ってみて、感じた事をまとめました。次は、この記事を読んでいただいたあなたが体感する番です!ちばサイクルでは今回使用したバイクを常設試乗車としてご用意しております。試乗ご希望の方は、湘南藤沢店もしくは相模大野コンセプトストアへお問い合わせください!