- 2023.03.07
- 買い換えたいアイテム(完結編)
ロードバイクのアップグレードパーツの中で人気が最も高い「ホイール」選びは様々な要素があってついつい悩んじゃいますよね。とくに乗り心地に関しては知りたい情報が多いはず!
今回は当店スタッフで一番走る男・古舘が、2018モデルの新型ホイール「ボントレガー アイオロスプロ3」を実走テストしてみたので、その感想をご紹介したいと思います。
アイオロスプロ3は20万円を下回るカーボンクリンチャーホイールです。これまで「カーボンホイール=高額」という常識をくつがえすような設定なのですが、どのようなスペックなのか改めてみていきましょう。
フロント | リア | |
ハブ | RL Hub Designed by Bontrager (Formula OEM Parts) |
RL Hub Designed by Bontrager (Formula OEM Parts) |
スポーク数 | 18H | 24H |
適合タイヤ | クリンチャー / チューブレス | クリンチャー / チューブレス |
完成重量 | 656グラム | 850グラム |
価格(税込) | 90,720円 | 108,000円 |
前後セットで重量:1506グラムとなっています。カーボンですが重量だけ見ると超軽量というわけではないです。しかしこのホイールの評価には、リムハイトも考慮するべきだと考えています。
スペックに関する詳しい情報は、別記事も併せてご覧ください。
https://chibacycle.com/blog/index.php?category=arrival&store=concept&p=6583#weight
ブレーキシューはカーボン専用のものを使用する必要があります。理由は二つあります。
1.カーボンリムは熱に弱いので、ブレーキ熱が出にくいシュー特性が好まれる傾向にある。
2.アルミリムで使ったシューには金属片が噛んでいることがあるので、ホイールにダメージを与える可能性がある。
また、アイオロスプロ3には写真にある2種類のブレーキシューが使用できます。
コルクシュー (写真上) |
リムへの攻撃性が低いが、制動力はブラックプリンスに比べてやや低い |
ブラックプリンス (写真下) |
制動力重視。急坂でブレーキをかけ続けると熱が発生しやすい |
アイオロスプロ3には標準で「ブラックプリンス」が付属されていますので、まずはそれを使ってその後は好みや考え方に応じて選ぶと良いでしょう。
装着タイヤは、ボントレガーのタイヤを使用。重量190グラム/本の「R3タイヤ」タイヤ幅は700x23cです。リム幅を考えると700x25cが相性として良さそうですが、気になるポイントがあるのかチェックしてみたいので、23c幅を選びました。
関連リンク:ボントレガーR3タイヤとコンチネンタル グランプリタイヤを比較!
今回、スタッフ・古舘には以下のようなシチュエーションで実走テストをしてもらいました。
■テスト環境
車体 | 通勤用バイク (HARP社製) |
コース | 横浜~藤沢間の20kmx2本 |
普段のホイール | ACLASS ALX470 (前後セット1515グラム) |
通勤が長い彼は、毎日がサイクリングのようなものですが、ホイールを変えたことによってどんなことを感じたのでしょうか?
アイオロスプロ3にはきかえてすぐに感じたことは「加速の伸びが良い」ということでした。とくに30km/h以上のスピードで走っていて、ペダリングをやめてもすぐに速度低下することが無く、ほどよく速度を維持してくれます。
テストした日はむかい風が強かったのですが、普段使っているホイールに比べて風を受けても、減速しにくいように感じました。アイオロスプロ3は、上位モデルの「アイオロスD3」と同じリム形状なので、前方~横方向からの風をうけながすように設計されていることを感じ取れたと思います。
見た目がディープリムということもあり、登り坂はひょっとしたら重く感じるかもしれない…と思ってました。
しかし実際に短い坂を何本か走ってみると、思ったより巡行スピードを落とさないで登り切れました。また、リムの幅が太くなっているせいか、ダンシングをしたときにホイールにかかる荷重が安定していて、バイクが加速しやすいと感じました。700x23cのタイヤ幅でも十分でしたが、700x25cならもっとこの部分は良くなるかもしれません。
アイオロスプロ3のレビューをご紹介してきましたが、ここで特徴や性能をまとめます。
1.完成車に付属するホイールより大分軽く、同価格帯のアップグレードホイールと比較したとき「平地巡行能力を高くしつつもホイール重量は同程度」といった性格を持つホイール。
2.カーボンリムということもあり専用ブレーキシューが必要。ブレーキシューは2種類あり、好みによって選ぶことができる。
1.平地巡行性能は、実際に走っても高かった。とくに向かい風にも強いことが印象的。
2.登り坂ではロスが少なく、またダンシングしたときの加速がスムーズだった
今回のテストで私たちは、ボントレガーの新型ホイールを「平地特性を強化した、オールラウンダー」と評価しました。これからホイールのアップグレードを考えている皆さま。予算を少し引き上げて、このホイールに決めてみてはいかがでしょうか!