- 2017.09.16
- クロスバイクのブレーキをアップグレードしよう!
自転車で走行するにあたって欠かせないタイヤの空気入れ。
スポーツバイクはバルブ形状がシティサイクルとは異なり、さらに形状もいくつか種類があるため入れ方がわからない…という方も少なくないはず。
さらにご自身でパンク修理を行う際はバルブ形状だけではなく、車輪径や太さなどが合うチューブを用意しなければいけませんが、いかんせん種類が多くてわかりづらい!
と、いうことでこの記事では3週にわたってチューブの種類や空気の入れ方などをご紹介していきます!
動画で詳しく解説!(4/30追記)
冒頭でも軽く触れましたが、自転車にはいくつかバルブ形状があります。
日本で主流なのは3種類です。
では、順番に説明していきましょう。
スポーツバイクでもっともメジャーなバルブ形状です。
主にロードレーサーで使われており、一部のマウンテンバイクとクロスバイクにも使われています。
高圧まで入れることができ、空気を微量ずつ抜く機構が備わっているので空気を入れた後も空気圧の微調整が可能です。
上記の呼び名以外に、「仏式」「フレンチ」「プレスタ」とも呼ばれています。
マウンテンバイクなどの激しいライディングを想定したバイクに多く使われているバルブ。頑丈で空気の抜けも少ないです。
フランス式と同じく、空気を入れた後も空気圧の微調整ができます。
自転車以外にも、自動車やオートバイにも使われているので見たことある!という方も多いのではないでしょうか。
上記の呼び名以外に、「米式」「アメリカン」「シュレイダー(シュレーダー)」とも呼ばれています。
日本人にはおなじみ、ママチャリなどのシティサイクルに使用されているバルブです。自転車の中ではもっともメジャーなバルブ形状ですね。
他2種とは違い、空気を入れた後の空気圧の微調整ができません。
上記の呼び名以外に、「英式」「ウッズ」「ダンロップ」とも呼ばれています。
空気を入れる前に、空気を入れる上で大事な空気圧について勉強していきましょう。
スポーツバイクに限らず、ママチャリなどのシティサイクルまで、タイヤ全てに適正空気圧が決められています。
安全性やパンクのリスク回避のために重要になるのですが、理由は下記で詳しく説明していきます。
適正空気圧まで入っていないタイヤは柔らかく、加重によって簡単にタイヤがつぶれてしまいます。
するとタイヤと地面の設置面が増えてしまい、抵抗が生じるので走り心地が重くなります。
さらにホイールの内側とチューブに空間ができ、歩道の段差を勢い良く上り下りするとホイールの内側とチューブが擦れて穴が開いてパンクしてしまう・・・なんてことも。
完全に空気が抜けたタイヤは走りづらいだけではなく、ブレーキをかけたときや、カーブを曲がるときに滑りやすくなり、転んでしまう可能性があります。
一方、適正空気圧まで空気が充填されたタイヤは荷重がかかっても潰れず路面の接地面が適正に保たれるので、地面との接地抵抗が少なくなります。結果、走り心地が軽快です。
さらにホイールの内側とチューブの隙間がなくなり、パンクのリスクも大幅に減らすことができます。
スポーツバイクのタイヤは高圧がかかっているため入れてから3日くらい経てば1気圧ほど減り、1週間もすると最低空気圧を下回っていることが多いです。
そのため可能であれば乗り出す前に確認するのがベストです。お忙しい方、それでも最低1週間に1回は確認するようにしましょう。
空気圧の重要性がわかったところで、次は愛車の適正空気圧を調べましょう!
日常の足としてよく選ばれる、クロスバイクの適正空気圧を見てみましょう。
英語と数字、それぞれ刻印されていますね。
Inflate to:の後に書かれた数字が適正空気圧です。
上の写真のタイヤの場合、数字の読み方は60(最低空気圧)~95(最高空気圧)psi(単位)となります。
詳しく読み解くと、「パンクのリスクが高まるので60psi以上は入れてください。でも95psi以上になるとタイヤが耐えられないので、これ以上は入れないでくださいね。」、という意味になります。
上の写真のように最高空気圧のみしか書かれていないタイヤもあるので、その場合は上限までしっかり入れておいたほうが無難です。
他にもbarとkpaという単位がありますが、これはポンプによってメーターの表記が違うためです。お持ちのポンプの単位を確認して、適正な単位を選んでくださいね。
さぁ、いよいよ空気を入れていきましょう!
フランス式、アメリカ式の順番に説明していきます。
どちらもホイールをまわしてバルブ位置を上に持ってきておくと楽になりますよ!
反時計回りにくるくると回すと外れます。
完成車の場合、樹脂製のキャップがついていることが多く、劣化などによって走行中になくなってしまっていることもあります。その場合、この手順はスキップしてください(キャップはなくても大丈夫です)。
バルブ先端についているネジを反時計回りに回し、緩められるところまで緩めます。
これで空気を出し入れできるようになりました。
でもその前に・・・
押すことでピンの固着を取り、空気の通りがよくなります。
空気を入れた後に押せば、空気圧の微調整もできます。
ヘッドをバルブの奥まで差し込みます。
ヘッドにはは写真のようにレバーがあり、これを立てるか倒すことでヘッドが固定できます。
ちばサイクルでメインに扱っているボントレガー製のものはレバーを立ち上げることで固定します。
しっかりと奥まで差し込んだらレバーを立ち上げor倒すとヘッドが固定されます。これで空気を入れる準備ができました。
あとはポンプの足を押さえ、適正空気圧までポンピングをしていきます。
空気圧があがればあがるほど、抵抗が大きくなり空気が入れづらくなっていきます。
その時はジャンプをしたりせず、しっかりと足でポンプを押さえながらハンドルを真上から体重をかけて押しましょう!
このタイヤの場合の適正空気圧は90-125psi(6.2-8.6bar)。
今回は100psiまで充填しました。
あとはヘッドのレバーを元に戻しヘッドを引き抜いたら、バルブ先端を元に戻すだけ。
この時ヘッドを斜めに引き抜いてしまうとピンが曲がってしまい、空気の出し入れができなくなってしまうので注意が必要です。
また、空気を入れたことでバルブ根元についているネジ部分(リムナット)が緩んでいたら、締めます。きつく締めすぎてしまうと、チューブの根元に穴が開いてしまうことがあるので、締めすぎず緩すぎずのところで固定してください。
リムナットはタイヤ内の空気圧が減圧したときに、バルブが中に入り込むのを防いでくれる役割を果たします。
そのリムナットは空気を入れることで緩んでしまうことがあり、緩んだままにしておいても大きな害はありません。が、走行中や振動で音を発することがあるので、締めておくのがベターです。
バルブについている樹脂性のキャップを外します。これはフランス式と一緒ですね。
ヘッドをバルブの奥の方まで差し込みます。
ヘッドには写真のようにレバーがあり、これを立てるか倒すことでヘッドが固定できます。
ちばサイクルでメインに扱っているボントレガー製のものはレバーを立ち上げることで固定します。
しっかりと奥まで差し込んだらレバーを立ち上げor倒すとヘッドが固定されます。これで空気を入れる準備ができました。
あとはポンプの足を押さえ、適正空気圧までポンピングをしていきます。
空気圧があがればあがるほど、抵抗が大きくなり空気が入れづらくなっていきます。
その時はジャンプをしたりせず、しっかりと足でポンプを押さえながらハンドルを真上から体重をかけて押しましょう!
このタイヤの場合の適正空気圧は60-95psi(4.1-6.6bar)。
今回は90psiまで充填しました。
あとはヘッドのレバーを元に戻しヘッドを引き抜いて、バルブキャップをかぶせれば完了です!
空気の入れ方からバルブの形状、ご紹介しています。静止画だとわかりづらい…という場合はこちらをご覧ください!
対応チューブを調べるには、ホイールの径と装着しているタイヤ幅をチェック!
それでは、タイヤの側面を見てみましょう!
写真のタイヤは700×35Cと表記されていますね。
左に書かれている「700」がホイールサイズです。これは実際の車輪直径ではなく、タイヤを装着したときにタイヤを含めたホイールの直径が大体700mmになりますよ、というイメージでとらえてください。
他にも「27.5インチ」や「29インチ」、「650」などさまざまな表記があります。
そして右に書かれている「35」。これがタイヤの太さを表しています。こちらは空気を入れると大体35mm幅になるタイヤですよ、というイメージです。
他にも「23」、「25」、「2.20インチ」「1.95インチ」などのサイズがあります。
さらに、フランス式の場合はバルブの長さ(高さ)も気を付けなくてはいけません。これは、ホイールのリム高さ(リムハイト)によって変わってきます。リムハイトの低いホイールであれば50mm前後のバルブ長を選べば問題ありません。
が、ロードバイクのミドルグレード完成車になると上の写真のような、最初からリムハイトの高いホイールを履いていることも。そういった場合、48mmでは足りない可能性が高いです。
その場合は以下の方法で適正バルブ長を確認しましょう。
1.リムの高さを実測する
リムハイトはリムの高さをメジャーやノギスなどで測って調べます。そしてその高さより20mm以上長いバルブのものを選べばOKです。
2.Webで調べる
メジャーなどが手元にない場合、メーカーサイトの車体ページやホイール名で検索すると詳細スペックが載っていることがほとんど。チューブの選び方は上記と同じです。
ちなみに90mmハイト以上のディープリムホイールの場合は対応できるチューブがほとんどなく、その場合はバルブエクステンダーが必要になります。
ただし、これをつけるにはバルブコア(空気を出し入れする部分)が外せるチューブでないと取り付けできないので、購入前に確認が必要です。
チューブの外箱にはサイズとバルブ形状の表記がされており、「700×18-28c 仏式ロングバルブ バルブ長60mm」や「29×2.00-2.40 48mm Schrader」など、タイヤと同じように様々なサイズがあります。
上の写真の場合は「700×18-28c 仏式ロングバルブ 60mm」なので、
「ホイールサイズが700、タイヤサイズは18-28mmのものまで対応。60mmの長さがあるフランス式バルブ」のチューブ。
「29×2.00-2.40 48mm Schrader」は、
「29インチのホイールに、2.20-2.40インチのタイヤに対応した、48mmの長さがあるアメリカ式バルブ」のチューブ。ということになります。
上記のように、メーカーによって若干表記の仕方に違いがありますが、
700(ホイール径)×18(最小対応サイズ)-28(最大対応サイズ)c 60mm(バルブ長) Presta(バルブ形状)
このように表記されているものが多いです。
ちなみに、タイヤサイズの後にたまについている「c」。これはリムの径を表しておりA~Dまで規格があるのですが、そもそも日本で「c」の規格以外のものを見ることはまずないので、ここは気にしなくてもいいでしょう。
さぁ、ここまでわかったらあとは適合するチューブを購入するだけ!
ちばサイクルではどんなメーカーのチューブを扱っているのか?みてみましょう。
主にトレック傘下のパーツメーカー・Bontrager(ボントレガー)のチューブを扱っており、一般的なサイズはほぼ揃っています。
また、ロードバイク向けの約70gの軽量チューブ(なんと通常の約半分!)や、小さな穴ならパンクしてもふさいでくれるシーラント剤入りのチューブなども取り揃えています!
また、信頼性の高いチューブ作りで有名なシュワルベのチューブもストック。Bontragerに比べてチューブの対応幅が広いので、1本のチューブで幅広いサイズに使用できるのが魅力です。
通常のサイズのほかに、極太タイヤを履いたマウンテンバイク・ファットバイクに対応するもの・小さな車輪径のものなど様々なサイズを網羅しているので、チューブに困ったらシュワルベがおすすめです!
さて、「読んでみたけど、ちょっと自信ないなぁ…」という方、スタッフにご相談いただければ空気の入れ方も、チューブの選び方もご説明いたしますので、お気軽にお声かけください!