[はじめてのスポーツ自転車]TREKのカーボングレードをおさらい!

 

グレードによって乗り心地が違う?TREKのカーボングレードをおさらい!

 
春先になってから、ロードバイクを検討されるお客様のご来店が多くなりました!はじめてのロードバイク選びには様々な疑問がつきものですね!お客様からよく頂くご質問を改めておさらいする記事を何回かに分けて掲載していこうと思います!そして第1回目は「カーボングレード」について。カーボンフレームといえど、値段に大分差があったり、ロードバイクに乗っている知人に聞くと「乗り心地が違う」と言われたことがあったりして、悩みは深くなるばかりの項目です。今回はTREKの自転車についてご紹介していきたいと思います。

カーボンフレームってどういう特徴?

カーボンフレームはアルミフレームに比べて、高価な価格設定ですよね。ではなぜカーボンが優れているのか。という点を箇条書き+補足で示します。
 
1.衝撃吸収特性が金属に比べて、高い = 長時間乗車でも疲れにくい
 
カーボンフレーム衝撃吸収特性というのはいわゆる「サスペンション」のような吸収能力ではないです。(なので、走行中に路面からコツコツとした感触を感じます。) カーボンにおける衝撃吸収特性というのは短距離では中々感じにくく、長時間乗車途中の休憩時や乗車後に来る「疲労感の軽減」が最も効果として感じやすいと思います。けだるい感じがして、イマイチ行動しづらいあの感じが軽減されるという印象です。
 
2.設計の自由度が高くできる = 乗り手に合わせたフレーム設計がしやすい
 
上の写真はカーボンフレーム製造の1シーンなのですが、シート状のカーボンを金型に貼り付けるように成型していきます。この時、乗り手のスタイルに合わせてカーボンシートそのものや量、方向性などを変更する事で、特性の違うバイクが出来上がります。基本的にチューブ単位でしか設計できない金属製フレームに比べると、設計の自由度が高いというのが、カーボンが好まれる理由の一つです。
 
これまでは一般的に「金属製フレームに比べて重量が軽い」なども特徴にあがっていましたが、近年は逆転していることもしばしば。これは「軽い≠快適」という点も実はあるからなんです。(正確にはある程度の軽さ以上は必ずしも快適性に繋がるものではないという事です。)
 
ちょっと雑誌などでは取り上げられにくい部分についても、お話ししてみました。次にTREKのカーボンにはどのような分類があって、違いがあるのかを説明しますね。
 

TREK独自のカーボン成型技術「OCLV」とナンバリングは何が違う?

1.OCLVは素材の名前ではなく、製法の名称なんです。
 
 
TREKのカーボンを代表するものに「OCLVカーボン」があります。このOCLVがカーボン素材の名前だと思っている方もいらっしゃいますが、実は製法の名称です。
こちらについては、よくまとめられている記事を見つけましたので、ぜひご覧ください。
 
このOCLV製法がTREKの高い技術によって、作り上げられているカーボンフレームを裏付けるものということでフレームにも記されているということなんです。
 
2.OCLV300カーボンって400や500と何が違う?
 
 
OCLV製法を用いて作られたカーボンフレームは、全て一緒かと言うと実は違います。
これは特長の部分でもお話しした、「設計」に関わる部分でもある「カーボンシートの違い」に関連してきます。カーボンシートの違いが、成型後のフレームにもたらす影響については主に2つあります。
 
1.乗り心地と加速性
 
一般的に金属製フレームに比べて、乗り心地を良くしやすいカーボンフレーム同士でもカーボンシートそのものの特性違いにより、乗り心地と加速性に差が出ます。一方は乗り心地が良い(=快適性が高い)反面、加速性に乏しい。一方は加速性が良い反面、乗り心地は硬くて快適性は低い。というような形で乗り心地と加速性(や反応性など)は相反する事もしばしば。この性能の両立性が高いフレームは幅広いユーザーに好まれます。そしてこの両立性が高いカーボンシートグレードは一般的に高価なのです(笑) というわけで、この性能の差でカーボンシートグレードの高い/低いと呼び分けています。
 
2.成型後の軽
 
先ほどの違いに加えて、カーボンシートを用いた場合に結果として差につながるのは「成型後の軽さ」です。高グレードカーボンシートは成型の重量は軽くなる傾向にあります。反面、廉価モデルに使用するカーボンは多少重量が出ることも。
 
というわけで、乗り心地、加速性(反応性など)、そして成型後重量といったような面が一目で分かる様に、TREKではカーボンシートグレードにナンバリングをしているのです。
 
3.各OCLVカーボンシリーズの違い
 
それぞれのナンバリングにどのような部分で差が出るというのは分かったと思いますので、普段扱っていて感じる各ナンバリングの差についてご紹介していきたいと思います。
 
OCLV300(Emonda Sシリーズに採用)
 
 
ビギナー向けのセッティングで、快適性という点は非常に優れたシリーズ。レジャーレベルの運動強度でロングライドする時などは頼もしい味方になります。反面、重量面はOCLVカーボンシリーズで最も重い仕上がりに。加速性・反応性はレジャーレベルより高い運動強度下では少し見劣りします。
 
OCLV400(Domane 4.3 / 4.5に使用)
 
 
Emondaの成型には無い、カーボンシリーズ。このシリーズは300シリーズに比べると加速性・反応性の向上が見られます。フレーム単体重量は多少軽くなるものの、大差無いようにみられます。Domaneの場合、ISO SPEEDシステム(デカプラー&フォーク)により、快適性を高めています。
 
OCLV500(Emonda SL / Domane 5シリーズに採用)
 

 

 
ホビーレーサーが求める加速性・反応性を十分に有したカーボングレード。また、先の2つのグレードと比べると成型後フレーム重量が劇的に軽くなります。快適性という点では、TREKの高い技術(シートマストチューンライド、Power Transfer Construction)により、カーボングレード本来の硬さを克服しているように感じられる。
 
 
OCLV600 / 700(Domane6 / Emonda SLR / Madone9シリーズに採用)
 
全ての性能の両立を図った高品質カーボングレード。軽さと反応性、そして快適性はこれまで挙げた全てのグレードの性能を上回っています。TREKで最高のバイクが欲しい!となった場合にはこのカーボングレード採用バイクを選んでください!
 
説明が長くなってしまいました(汗) このようにカーボンには様々な要素が絡み合っているため選びにくくなっていますが、TREKのバイクなら「カーボングレードを示すナンバリング」で自分のライドスタイルに見合ったバイクを探し出すことができます!
 
当店では、カーボングレードごとの違いをより、実感して頂くために
試乗サービスもご用意しております♪ 文字だけでは理解しにくい部分は体で感じてください!