2018モデルで最も注目すべきフルカーボンロードバイクのカラーリングや重量をレビュー
トレックのロードバイクラインナップが大きく変わりました。その中でも一番インパクトが強いのが今回ご紹介する「Emonda SL5」です。まずは2017モデルから変更になったポイントを見ていきましょう。
2017モデルとの変更点
■価格(税込)
2017 Emonda SL5 |
2018 Emonda SL5 |
299,000円 | 230,040円 |
このポイントが最大の特徴でしょう。なんと約7万円もお安く入手できることになりました…。正直、予想以上の価格変更です。
■ホイール
2017 Emonda SL5 |
2018 Emonda SL5 |
Bontrager Race Wheel | Bontrager Approved Wheel |
ホイールは価格調整のため、ダウングレードとなっています。前後セットで約250グラム程度の重量増となっています。価格差を考えると、致し方ないのかと思います。
■コンポーネント
こちらは変わらず、どちらもSHIMANO 105(5800シリーズ)をフルセットで装着しています。
■フロントフォーク
2017 Emonda SL5 |
2018 Emonda SL5 |
Full Carbon E2 Fork | Carbon E2 Fork |
フロントフォークは、形状などには変更がありませんでした。普段見えないところではありますが、ステアリングコラムがカーボン→アルミへと変更されています。これにより若干の重量増となっているようです。
以上、4つの大きなカテゴリで変更点をチェックしました。20万円台前半となると、エントリークラスのロードバイクを考えていたかたも、フルカーボンのハイパフォーマンスクラスである「Emonda SL」が候補に挙がってくると思います。
Emonda SL5の性能解説
ヒルクライム/ロングライド/サイクリング…どんなシチュエーションにも十分な性能を有するロードバイク
エモンダSLシリーズは、高品質のカーボンシートとトレックのカーボン成型技術が組み合わさって完成したハイパフォーマンスなロードバイクです。
■OCLV500シリーズカーボン
エモンダSLに用いられるカーボンは「OCLV500」と呼ばれています。OCLVはトレック独自のカーボン成型技術で「超高密度圧縮」「低空隙」の2つを極めることで、安定した強度・品質のカーボンに仕上げることができます。
この製法により、カーボンシートは「対面積重量※1」スコアが高いものを利用することができるようになりました。
技術と素材…その両方を高品質にすることで、重量を軽くしながらもライダーの脚力を確実に推進力へ変える「剛性」、カーボン複合素材がもつ「衝撃吸収特性(=快適性)」を兼ね備えた高性能のロードバイクフレームに仕上げることができます。
トレックがロードバイクに使用しているカーボンには「300」「400」「500」「600/700※2」の計5種類がありますが、エモンダSLには一流のプロが使用するハイエンドモデルを除く、ホビーライダー向けとしては最高クラスのカーボングレード「500」を使用しています。
※1 / 体面積重量について…カーボン複合素材の単位面積あたりの重量のことで、軽い程、加工に高度な技術が必要です。トレックはOCLVという高度な製法により、対面積重量スコアの良いカーボンを使用しています。
※2 / OCLV600/700…この二つのグレードはともにフラグシップモデル向けとなっており、バイクモデルや特性に応じて使い分けているためひとくくりとしています。
■トレックオリジナルのテクノロジー
エモンダSLには、一般的なロードバイクとは異なる性能UPのためのテクノロジーを用いています。このうち「剛性」「快適性」を高める工夫をした2つのテクノロジーをご紹介します。(Emonda SLには他にも様々なテクノロジーが使われています。)
BB(ボトムブラケット)は、ライダーのパワーをタイヤへ伝えるクランク軸周辺(ベアリング圧入部)のフレーム部位を指します。この部位の剛性を高めることで、ライダー→自転車のパワーロスを軽減させることができます。トレックは高い成型技術を用いることでフレームに直接ベアリング圧入部を設けました。
これは現時点で、TREKだけが有するBB形状です。(BB30などの類似規格は存在します)。フレームがライダーパワーを直接受け止めるため、BB剛性をUPさせることに成功しています。
■ライドチューンドシートマスト
※画像はカーボン製ライトチューンドシートマストを説明として使用しておりますが、SL5はアルミ製が搭載されます。
トレックのロードバイク上位モデルに採用されたテクノロジーです。カーボンフレームの衝撃吸収特性を最大限に活かすため、シートポストの構造を見直しています。
この構造はプロ選手からも好評で、路面→後輪に伝わった衝撃をフレームが緩和し、ライダーは振動による筋肉疲労などを起こしづらい効果を得ることができます。
スタッフがEmonda SL5に乗ってみました! (2017年12月追記)
当店スタッフ・古舘(ふるだて)がエモンダSL5に乗って約100kmのテストコースをサイクリング!実際に乗ってみた印象をまとめた記事をUPしました!
より詳しくエモンダSL5を知りたいかたは必見の記事です!
記事URL:https://chibacycle.com/blog/index.php?category=ride-review&store=fujisawa&p=9210
外観・カラーリング
Matte Dnister Black(ディニスターブラック/艶消し)
Matte Deep Dark Blue(ディープダークブルー/艶消し)
エモンダSL動画(7月3日加筆)
スペック・製品情報
カラー | Matte Dnister Black / Matte Deep Dark Blue |
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価格 | 213,000円(本体価格) / 230,040円(8%税込) |
サイズ | 44,47,50,52,54,56,58,60,62 |
フレーム | Ultralight 500 Series OCLV Carbon, ride-tuned performance tube optimization, E2 tapered head tube, BB90, internal cable routing, DuoTrap S compatible, Ride Tuned seatmast |
フォーク | Émonda carbon E2 tapered steerer |
ホイール | Bontrager Approved Wheel |
タイヤ | Bontrager R1 Hard-Case Lite, aramid bead, 700x25c |
シフター | Shimano 105, 11 speed |
フロントディレーラー | Shimano 105, braze-on |
リアディレーラー | Shimano 105 |
クランク | Shimano 105, 50/34 (compact) |
カセット | Shimano 105, 11-28, 11 speed |
ブレーキ | Shimano 105 (Direct Mount) |
完成車重量 | 8.38kg(56cm) |